みなさん、お久しぶりです。モスクワも本格的な冬に入ったにも関わらず、-10度にさえ到らないちょっとした異常気象が続いています。私の最近はというと修士課程も残り半年ということで、すでに論文のテーマを決め、本格的に卒業に向けてスタートし始めたところです。約1ヶ月ぶりの今回は、どうやってロシアの大学へ入学できるのか、私の入学経験の実践例をもとにご紹介したいと思います。
1.ホームページへアクセス
まずは大学の入学したい学部のホームページへアクセスしましょう。「Поступление」(入学)の欄がありますので、そこをクリック。必ず入学受付係のメールアドレスが表記されているので、「大学に入りたい」という旨を早速メールで伝えましょう。メールを送るタイミングですが、受付期間より前に連絡することをおススメします。もし可能であれば、大学へ直接足を運んだほうが、スムーズに話が進むでしょう。
2.必要書類集め
必要書類を集めましょう。ホームページに掲載されていますので、詳しくはそちらをご覧ください。
※2015年入学当時、私の大学院入学のために必要だった書類です。
・パスポート
・パスポートのコピー(写真とビザがあるページ)
・登録カード(Регистрация)、入国カード(Миграционная карта)のコピー提出。
・卒業証明書、成績証明書の翻訳の提出
・3×4の写真を10枚(光沢なしの写真Матовые фото)
私は、修士課程からモスクワ大学への入学だったため、例えば必要書類に日本の大学の卒業証明書や成績証明書の翻訳が必要でした。
ポイント!日本語、もしくは英語の必要書類を大学側へ提出する場合、必ず「①翻訳→②公証→③提出」という手順を踏まなければなりません。
翻訳会社、公証人役場はモスクワ市内にたくさんあります。最近では「日本語→ロシア語」の翻訳も少なくはないようですが、「英語→ロシア語」の翻訳の値段より1.5倍ほど余計にかかってしまいます。
文書1つあたりの相場は、
「英語→ロシア語」翻訳は1000ルーブル~2000ルーブル、
「日本語→ロシア語」翻訳は1500ルーブル~2500ルーブル
また、なかには翻訳と公証が一緒になっている便利な会社もあります。私が選んだ「日本語→ロシア語」翻訳会社(http://transeurope.ru/)もその1つですが、私が依頼した卒業証書の翻訳の費用は1800ルーブルでした。
ちなみに、私の文書の「翻訳→公証」は、一週間弱で完成しました。
また、写真屋さんですが、モスクワの至るところで見かけます。ネットで近くの写真屋さんを調べてもいいですし、駅の近くでФОТО(写真の意)の文字を探して入ってみてもいいでしょう。写真屋さんにもよりますが、200~500ルーブルで写真を現像してくれます。
3.期間中に全てを大学側へ提出
提出に関しては、手渡しが確実です。期間中は、大学内に入学受付ブースが存在します。そこで全ての書類の提出を行って初めて、入学試験を受けるための受験票をもらいます。
4.入学試験(Вступительные испытания)
試験は入学受付期間終了後の7月中旬~下旬にかけて行われます。試験内容は、ホームページに載っていますが、見つからない場合は、メールで送ってほしい旨を伝えてもいいと思います。
5.合格通知を受けたら
合格通知を受けても、まだ落ち着けません。次は学生ビザを発行するために、大学からもらう招聘状(Приглашение)を持って、一度ロシアから出国し、再入国しなければいけません。招聘状(Приглашение)とは、ビザを発行するために必要な文書で、ビザが発行される日が書いてあります。そこに表記されている日からロシアへの入国が認められるので、その日に合わせて再入国できるようにしましょう。
6.再入国後
ロシアの大学は9月スタートですが、私が再入国したのは8月21日でした。まず、急いで大学内にある、ビザや登録カード(Регистрация)を扱う部署へ向かいます。ここで、何をやるべきか説明を受けますので、それに従って行動してください。登録カード(Регистрация)はペラペラの紙ですが、ビザと同じくらいの重要なんです。本来3~5日以内に手続きをしなければ、不法滞在になる可能性があります。私は、実際1週間以上もオーバーし、「国外追放」という言葉をその部署から叩きつけられましたが、そのときは5000ルーブルの罰金を払って済みました。何があるか分からないので、とにかくロシア語に自信がなくても、ひとまず大学へ行き、その部署まで足を運んでください。あちらは外国人のスペシャリストなので、必ず力になってくれます。
7.入学
9月1日「学生の日」では、日本の入学シーズンのように入学式が行われます。しかし、私はそのとき学部で行われる入学式には出席できず、ひたすら寮の入室許可を得るために、朝から寮の受付に並んでいました。8月21日の再入国のタイミングですでに入室受付は行われています。8月下旬から9月初旬にかけて、多くの中国人で諸手続きの受付は溢れかえります。とにかく早めの行動を心がけましょう。
おわりに
私が入学したときもそうでしたが、ロシアの大学の入学情報に関しての情報はまだまだ少ないのが現実です。なかなかとっかかりが見つけられない入学希望の方にこのブログが少しでも手助けになれば幸いです。